2012年6月9日土曜日

START-UP NATION

今朝は家族と一緒に近所のショッピングモールに行って来ました。私は個人的にショッピングモールが苦手なので本屋で暫く時間を潰しました。(本屋と食べ物屋以外に長時間居ると頭痛が始まる)

ビジネス書のコーナーを歩いていたところ、何ということでしょう見慣れた表紙の本があるではないですか。♫ 先日、原書で読んで非常に感銘を受けた「Start-up nation   The story of Israel's economic miracle  (Dan Senor and Saul Singer)」という本の日本語訳が出版されているではありませんか 和名タイトルは「アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるか?」

原著を通して読んだ者としてはいきなりタイトルから違和感を感じるのですが、本を売るマーケティングと言う観点ではこれが良いのかもしれません。ハッキリとは言いませんが、現行の我々の意識レベルを反映しているようで面白いです。(舐められてますよ 笑)恐らく中身は殆ど一緒だと思いますが、原著はなかなか面白かったと言っておきます。

私はこの本を読んで、イスラエルという国には、今の日本に欠けている大切な要素があると感じました。そこで、それを日本に導入すべく色々な方法を模索しています。既に幾つか現地企業にコンタクトを取るルートを得ているので、もし、具体的なビジネスがお有りの方は是非、ご一報下さい。サポートさせて頂きます。

さて、このブログでこの本の詳細を語る訳にも行かないのですが、イスラエルの産業の発展には、軍需産業に限らず、徴兵制度による人的ネットワークと、非常に厳しい戦争を勝ち抜く為に養われるリーダーシップや限られたリソースとギリギリの状況で常に臨機応変に対応する事が求められている事によるイノベーティブな発想力が大きな影響を与えているのだろうという事が書かれていました。(すみません、まだ翻訳読んでません。)確かに、本に書かれた具体例の多くを見るとなるほどと納得させられるものばかりでした。

さて、高度な軍隊という事ではイスラエルだけでは無く、例えばアメリカ等も非常に強大で高度な軍事力を有しておりますが、現在の産業のイノベーションに与える影響という観点では、イスラエルよりも小さいと思わざるを得ないとも書かれております。これに関しては、色々書かれてはおりましたが、一つ興味を引いた喩えとして「米国の軍隊はレーシングカーで、イスラエルの軍隊はジープだ」というものがありました。レーシングカーは非常に高度に設計され高速で走ることができますが、多くの人間のシステマティックな働きと、周到な準備(想定内の)の上に成りたっています。それに対して、リソースと時間の限られたイスラエル軍ではそうも言ってられないので、臨機応変にどんな状況にも対応できるジープの様な運用が求められるということでした。

さて、これを自分の日常に置き換えると、時間的にも経済的にもそこまで恵まれていない状況ではイスラエル型を目指すのが良いと思っています。ここで言う「イスラエル軍型」に対する「アメリカ軍型」といのは、基本的に決められてプログラムに則って訓練された兵士であれば誰でも運用できる枠組みの事です。雑多な人間が集まっても運用できるような仕組みはもちろん有用だと思うのですが、実際には誰もがそのような状況を整えられる訳もなく、何もないところから何かを立ち上げる所謂"Start-up"には不向きな枠組みだと思っています。実際、決められたステップや方法論を踏襲すれば成功するというものは何もない訳で、結局、自ら動きながら臨機応変に最適解を探るしかないのではないでしょうか?これはある意味当たり前の事だと思うのですが、残念な事に、日本で(または米系外資系大企業で)システマティックに行動する事を仕込まれた人達の中には、全部穴を埋めないと行動できないタイプの人も多いようです。既に刷り込まれている行動パターンを変えるのは困難だと思われますが、この本の前半分位を読むと色々感じる所があるのではないでしょうか?

お勧めです。











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