2012年6月20日水曜日

現場重合プロセスによる複合材料自動車部品の製造(Engel)


最近のヨーロッパの技術展では、e-victory 310H/310V/120 combi 射出成形機を用いたユニークなプロセスでのブレーキパネルインサートの製造のデモンストレーションが行われている。

プロセス1 ファイバープリフォームの作成

プロセス2 多軸ロボットでプリフォームを型に入れる

プロセス3 新たに開発されたサーボエレクトリックな高圧RTMユニットを用いて樹脂の中間材料であるカプロラクタムを流し込む

プロセス4 カプロラクタムが高温型の中で重合しナイロン6になる

注:同様の技術は日本でもナガセケムテックスと日東紡等で開発されている。(公開情報)

Engelは、この現場重合技術をフランフォーファー研究所(Institute for Chemical Technology (ICT))と共同で開発した。

この技術のミソは、ナイロンと比較して極端に粘度の低い中間材料であるカプロラクタムを導入することで、細い繊維束の中にも繊維配向を乱さずに樹脂を含浸させることができることである。これにより荷重を考慮した最適設計が可能になる。

尚、下のリンクの記事では成形機を型番で限定しているが、何が要件なのかは恐らく秘密にしたいのだろう。:)

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