2021年12月6日月曜日

太陽光発電設備で困ったら

2012年に始まった再生可能エネルギーによる固定価格買取制度により、非常に多くの太陽光発電設備が設置されました。 当時は色々なことが手探りで、国内外から多くの会社が新規参入し、様々な設備が設置されました。 そんな中で、様々な試行錯誤を行い技術や経験が積み重ねられ現在に至っております。 

しかし、その様な試行錯誤の中で姿を消した会社も数多くあり、運用効率などで問題のある設備もあります。 また、設計や施工に問題がなくてもセントラルパワコンを用いたものなどは年々維持管理が難しくなってくるでしょう。 また、メーカーの撤退や倒産、買収などもありパワコンの規模によらず難しいことも増えて行くことでしょう。

設備そのものに関しても、施工企業の撤退や、コロナ禍の影響もあり設計施工した海外の企業との連絡が容易ではない場合などもありそうです。

弊社では、自社施工案件に限らず調査・修理・改良の相談を承っております。 必要に応じて海外の施工者に確認したりすることも可能ですし、客先や取引先が海外企業の場合の英語でのレポーティングにも対応致します。 維持管理のご相談、売却に伴う調査や改修などもきめ細かく行いますので、まずは、電話やメールでご相談頂ければと思います。


太陽光発電とEV充電の相談は、いつでもお気軽にご一報下さい。 群馬近県(埼玉、栃木、茨城、福島、長野など)が対応エリアです。


株式会社I-S3
370-0831 群馬県高崎市あら町129-1 3F
TEL/FAX: 027-381-6583
s_masuda@i-s3.com

2021年10月16日土曜日

集中型(セントラル型)パワコンの置き換え(リパワリング)のお話

FITが始まった頃(2012年)の多くの太陽光発電所では、大型で100kW~1MWというクラスのパワコンが多く用いられていました。 これらのパワコンを用いるとパワコンの台数が少なくすみ、配線なども節約できることからイニシャルコストを下げる目的で、初期のメガソーラーで多用されて来ました。

現在では、小型の分散型パワコンの価格も下がったこともあり、多くの発電所では分散型のパワコンが用いられております。 これには価格以外の要因もあって、基本的には価格面の都合が付けば基本的には分散型が優れていると言っても過言ではありません。

では、集中型と比較しての分散型のメリットとは何でしょう? 主に下の4つの要素が挙げられます。 これらの要素を考えると残存の売電期間が十分にある場合には、既に集中型を設置した発電所であってもパワコンの置き換えをする(リパワリング)メリットは十分にあると言えそうです。 (個別提案します。 )もちろん、FITが終わっても再エネ電力は必要なので超長期で考えると尚更の話ですね。




故障被害の分散化

一番大きなものは、何らかの故障の際にその被害を最小限に留められることでしょう。 仮に、発電所にパワコンが一台しかなければ、そのパワコンが故障すると発電が完全に停止してしまいまい、融資の返済もままならなくなってしまいます。 一方で、分散型の場合には、故障した機器のみを交換すればよく、交換までの期間も他のパワコンによる発電を継続できるというメリットがあります。 一般にパワコンをまるごと交換する場合が多いので、少額の費用で済むことが多いです。

メンテナンス費用の圧縮

集中型のパワコンでは、空冷用ファンエアコン、インバータその他の基板、コンデンサなどの消耗部品があり、それらを交換しながら運用する設計になっている為、高額な年間保守契約を締結したり、故障や交換時に高額な費用を払ったりする必要があります。 分散型の場合は、遠隔監視で確認した上で機器をまるごと交換するのが前提であるため、メンテナンス費用を抑えることができます。


売電量の改善

パワコンがパネルで発電した電気を取り出すのに大きく分けて2つの機能があります。 一つは直流の電気を取り出す際に最適な電圧と電流の組み合わせを探して最大限多くの電力を取り出すMPPTと呼ばれる機能で、もう一つが直流の電気を交流に変換して電力系統に送る機能です。 一般に集中型では、多くのストリングを一括で受けるので、MPPTのチャンネル数は少なく、多くの場合、パワコン一個に対して一個のみだったりします。 それに対して分散型の場合は、パワコンの台数が多いので結果としてMPPTの数も多くなります。 特にオプティマイザーを用いるタイプになるとパネル1枚(2枚)に付き一個のMPPTを持つものもあります。

MPPTの数が少ないと、より広範囲のパネル(ストリング)を一つの条件で最適化しなければならないので、その範囲が一様ではなく影があったり、故障パネルがあった場合には不適切な条件で最適化されることになるので、取り出せる電力が少なくなってしまいます。 建設当初はどのパネルの健全であったかも知れませんが、実際の環境においては、様々な要因で故障したり、破損したり、汚れたりしてパネル毎の発電量も一様ではなくなります。 そうなると、集中型のパワコンでの発電量は時間が経過するに従い分散型よりも劣る様になって来ます。 これは、仕組み上の必然であり、避けられないものです。

パネルの再利用

多くの集中型のパワコンは、同一のパネルを決まった枚数直列に並べたストリングを複数並列に並べて接続することを前提に設計されています。 これは、分散型でも同様なのですが、何らかの理由でパネルを交換したくなったり、再利用したくなった際には大きな違いが出てきます。 パネルの技術は日進月歩で日々高性能なパネルが発売されています。 逆に、当初設置したパネルと同等のパネルを入手することは極めて困難というよりも事実上不可能です。 分散型の場合は、パワコン毎またはもう少し範囲の狭いMPPT毎にパネルを交換すれば済むので、パネルの交換や再利用を柔軟に考えることができます。 先述のオプティマイザーを用いたシステムの場合には、パネル1枚(2枚)の単位での交換が可能なので、より効率的な発電事業が可能になります。





太陽光発電とEV充電の相談は、いつでもお気軽にご一報下さい。群馬近県(埼玉、栃木、茨城、福島、長野など)が対応エリアです。


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2021年9月21日火曜日

森の別荘や落ち着いたお庭には枕木はいかがでしょうか?

 

別荘や落ち着いた雰囲気のお庭にEV充電器を設置する際には枕木も良いかも知れません。電源ケーブルも隠せば見た目もすっきりとして自然の雰囲気を損ないません。

2021年9月11日土曜日

10月より秋の草刈りキャンペーン!

 この頃、一時期の猛暑が影を潜め涼しい日も多くなって参りました。10月より秋の草刈りキャンペーンを実施致します。今年最後の草刈りになりますので、この際に、設備の点検なども行っては如何でしょうか?

毎年、ご自身または草刈り業者に依頼してケーブルをカットしてしまうお客様が多発しております。我々はケーブルを切ってしまわない様に細心の注意で作業を行いますし、万が一カットしてしまった場合にも迅速に修理ができます。太陽光発電設備の草刈りは是非、専門業者に申し付け下さい。




メンテナンスに関する相談、フェンス設置のお見積に関しては、いつでもお気軽にご一報下さい。群馬近県(埼玉、栃木、茨城、福島、長野など)が対応エリアです。


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2021年4月18日日曜日

中華人民共和国製の太陽光パネルに関する報道に関して

 太陽光パネルもウイグルでの強制労働やジェノサイドが懸念されるとの報道が出てきました。今後の状況やメーカーへの聞き取りを含めての判断になりますが、チャイナ一辺倒の状況は改善されそうです。


実際に、台湾、インド、ジョージア(グルジア)からのルートは確保出来そうです。


New markets are opening to PV panel manufacturers located in Taiwan, India and other East Asian and Central Asian countries whom they can do Fair trading.


https://t.co/1m1dAzuC9N

2021年4月16日金曜日

太陽光発電所O&M 〜 多くの現場の管理をする為のスマートフォンアプリ

 我々のグループでは、広い地域に分散された多数の太陽光発電設備のO&Mを行う為に、誰でも使える簡便なスマートフォンアプリを利用しております。


実際、太陽光発電設備は分散型電源と呼ばれる様に色々な場所に分散していて、全ての場所を記憶することは不可能です。 現場に近づいても似いたような発電所が多数あって特定できないことも多くなります。 また、現場数が増えてくると作業の手間だけではなく、日程管理や作業報告を管理する事務負担も増加してしまいます。 弊社では、Googleマップと連動し発電所の特定も容易にできるアプリを開発し、それに簡易な報告機能と案件管理機能を持たせることで、作業者と事務管理者の負担を同時に下げる試みを行っております。


スマートフォンアプリに表示される情報はエクセルの様なスプレッドシート上で管理されており、事務所での管理が容易になっております。 さらには、測定データや写真、遠隔監視プラットフォームとも容易に連携できますので業務の幅が拡がっていくのではないかと期待しております。








2021年3月15日月曜日

今年もやはり草刈りは必要!

 青葉が芽吹き、草木も元気に成長する季節になって参りました。毎年のことではありますが太陽光発電所では草刈りの季節になって参りました。





弊社では年2回の草刈りを推奨しております。一回目の草刈は4~5月ちょうど今頃、二回目は7~10月頃です。草が伸びる前に、早めの予約をお勧め致します。先ずは、お気軽に電話またはメールでご連絡下さい。

また、草刈り以外にも作業者やご近所の安全を考えてスズメバチ対策としてのトラップの設置もお勧めしております。3,4月限定サービスですのでお忘れなきよう宜しくお願い致します。


草刈り前
草刈り後

 価格は低圧1区画 30,000円 〜 80,000円
(パネル設置枚数や乗用草刈機進入可否、同時作業可能な現場の有無による)
 近隣の農地などの問題がない場合は除草剤散布も可能です。

 高圧・メガソーラーも積極的に承ります。

電気や太陽光発電専門業者以外の草刈りによってケーブルの切断やパネルの損壊などの事象が多発しております。切断事故後に弊社などに連絡が来て、改めて修理するという流れになるので余計な費用や売電機会の損失に繋がっています。太陽光発電所の草刈りは是非、専門業者へご依頼下さい。万が一の際にも責任を持って迅速に修理交換を行います。同時に草刈り作業時に設備の目視点検も行います。(本格的な点検は内容により別途料金がかかります。弊社メンテナンスパックにご加入の場合は追加料金は発生致しません。)



平成29年4月1日より太陽光発電所のメンテナンスとフェンスの設置が義務化されております。既存案件に関してもフェンス設置の義務が加わっておりますので注意が必要です。放置すると認定取り消しなどの罰則が適用される恐れもあるので早めの対応が大切です。

特に50kW以下の低圧の発電所ではその点を見落とされる方が多いのでご注意下さい。

メンテナンスに関する相談、フェンス設置のお見積に関しては、いつでもお気軽にご一報下さい。群馬近県(埼玉、栃木、茨城、福島、長野など)が対応エリアです。


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2021年1月31日日曜日

DCカップリング 〜 再エネ+蓄電池システムの進むべき方向 

近年の太陽光発電所では、投資効率を最適化したり、パワコンの設備利用率を上げる為に、パワコンの定格出力に対してDC入力を多めに設定することが多くなっています(過積載)。単に、売電収益を上げるということであればこれで良いのかも知れませんが、その後の展開を考えると更に面白い可能性が開けているようです。


発電の目的は言うまでもなく実際に使用する電気をつくることです。その文脈で行けば発電量の源泉であるパネルの枚数は多ければ多いほど良いに決まっています。ただ、多くの方が気になるであろうポイントは、過積載にするとパワコンに供給されたDC入力のうち、パワコンの定格出力を超えた分はピークカットとして捨てられてしまいもったいないということではないでしょうか?

この’もったいない’電力を有効利用する為にはこれらの電力がパワコンで捨てられてしまう前にDCの状態で取り込む必要があります。一旦、ACになってしまうと再生不能になってしまうからです。実は、電気をACに変換する前にDCで取り込むこと自体にもメリットがあったりします。それは電気をDCで使用・貯蔵する場合です。

実は、私達の身の回りの多くの電気製品はDCで動いています。電力会社からの電力供給はACですが、多くの機器はAC/DCコンバーターを介して電力を受け取っています。スマホやパソコンなどを思い浮かべて下さい。最終的にDCの5Vや12Vや19Vで給電されている筈です。これは、昨今、注目されている電気自動車(EV)や大型蓄電池でも同様で、最終的にはDCで充電されます。電池には固定のプラスとマイナス極がありますよね?これは直流である証拠です。

つまり、普段の我々の生活ではACで供給された電力をDCに変換して使っている場合が多いのです。では、DCで供給された電力をACに変換してから再度DCに変換する必要はあるのでしょうか?基本的には無駄なことだと思います。実は数年前からDCカップリングの製品が海外で展開されたことがあったりするので、必ずしも最新のネタではないのですが、これが今後進んでいく方向だとは考えています。

DCカップリングになった場合、数多くあるパネルのストリング電圧を発電効率を損なうことなく同じ電圧に揃えることが重要になってきます。単純にDC入力をバスバーで繋げばもちろん同じ電圧になりますが、それではシステム全体の発電効率が落ちてしまいます。これを避ける為には、パワコンでMPPTと言われている機能を用いて、それぞれのパネルストリングから最大電力が取り出せる電圧・電流を調整してから改めて電圧を調整し共通電圧に揃える仕組みが必須になります。これは技術的には難しいことではありませんが、既存の太陽光発電システムの設計によっては対応しやすいものと、余分なコストがかかりやすいものがあります。


下の動画はSolarEdgeのものですので、彼らが有利なのは間違いないですが、国内にも得意技術を活かして水面下で準備している企業もありそうです。



 https://www.youtube.com/watch?v=x9eTtV4sgVU