2020年3月10日火曜日

もしかしたら低品質かも?綺麗に水平に並んだ太陽光パネル

太陽光パネルが水平に綺麗に並んでいると施工品質も良さそうで、お客様受けも良いです。

しかし、言うまでもなく太陽光発電は事業なので設備の美醜よりも機能や安全が優先されるべきです。

弊社のある群馬県でも多くの業者が綺麗に水平に並んだ設備を作っていますが、本当にそれで良かったのでしょうか?地面が平らならそれも良いでしょう。しかし、多くの場合地面は平らではないので、無理に高さを合わせると杭の深さが足りない場所が出てしまいます。それは良くないので、弊社では東西に傾斜できる金具を用いて施工します。仕上がりは当然、地なりです。



と、ここまでは想定内なのですが、最近、想定外のとんでもないものを近所で見てしまいました。なんと、杭の両端にフランジが付いたようなスペーサーで架台自体を何mも持ち上げているのです。筋交いも何もなく単純に架台全体をスペーサーで持ち上げて水平レベルを合わせています。恐らく、このスペーサーはオーダーメイドで、大変手の込んだ施工で綺麗なのですが、前後方向への安定性が極端に不足しており、手で軽く押しても10cmくらいは簡単に動きます。ボルト・ナットの2本締めですし.......

間違いなく架台は設計強度を出しませんしメーカーも保証する筈はありません。近い将来、強い北風の日に前向きに倒れるか、数年内に金属疲労で倒れることでしょう。個人的にはそんな日は近づかない様に気を付けたいです。

調査したところ、群馬県全域でこのような施工がなされているようです。実際、危険なので筋交いやロープによる補強が急務です。弊社および弊社グループの施工ではないですが、ご連絡頂ければ対応致します。






2020年3月2日月曜日

停電時のパワコンの自立運転機能に関して

いくつかのパワコンには停電時でも1.5kW程度の電力を取り出せる自立運転機能が付いています。これは、「停電時の昼間で天気が良い場合には、最大1.5kWの電力が使えるかも知れない。」という心もとないものです。用途によってはそれでも良いものも探せばあるかも知れませんが、取り立てて災害対策になるものではありません。

はっきり言ってしまえば、パワコンの重量を若干増やすだけの機能と断言しても良いものです。災害時や長期に渡る停電を想定すると、太陽光パネルからポータブル電源に充電する仕組みの方がはるかにお勧めです。

パワコンの自立運転と比較してポータブル電源が優れている点は沢山あって以下に何点か列挙します。

  • 充電していれば夜間でも使用可能
  • 安定した電力供給
  • 持ち運び可能
  • ポータブル電源1台と太陽光パネル1枚で最低限の運用が可能
  • 操作が容易で誰でも取り扱える

ここまで挙げれば言うまでもないですが、災害対策には蓄電池一択です。但し、蓄電池だけだと、電気を使い切るとそれでお終いなので、太陽光パネルからの充電も外せないところです。