2016年12月9日金曜日

レネソーラー(Rene Sola)に対する公開質問状を準備中です。

弊社は、弊社が調達した茨城県茨城町(DC1929kWp)に設置されたレネソーラー社製の太陽光発電パネル(JC255M-24/Bb)の絶縁抵抗値が、運用開始後に低下しパワコンの地絡電流検出のしきい値を上回ってしまい発電所の運用に支障が出ている件に関して、レネソーラ(Rene Sola)ジャパン及び中国本社に対して技術員の派遣及び調査を依頼致しました。その回答として、2016年12月5日午後11:52にレネソーラジャパンの営業の新井良子氏より中国本社からの報告書が送付されてきました。(以前に二回ほど無記名・無署名のドラフトのようなものが送られてきた経緯はありますが、弊社としては今回の報告書を初版として認識しております。)

弊社としては報告書の内容(基本的な事実認識、技術的な見解、測定事実を元にした論理の展開など)に関して明確な疑義があったので、同社および新井氏に繰り返し電話などで返答を求めようと試みました。しかしながら、2016年12月9日までの時点では同報告書を送付した新井氏とは一切の連絡がとれておりません。尤も彼女は営業担当であり、本件の直接の当事者ではないので彼女に対する不信感よりも連絡がとれないであろう新井氏にメールを送付させ、その後の質疑を黙殺するかのような態度を取り続けているレネソーラジャパンに対して不信感を抱いているというのが正直なところです。それでも12月9日の15:49の時点で弊社代表取締役の益田が同社に電話したところ、同社テクニカルサポートマネージャーである斉藤守弘氏が電話に応対し、概略以下のようなことを言われていました。

  1.  本件は中国本社が対応しているので日本側ではどうにもできない。(当然、取引関係上、直接の当事者はレネソーラジャパンですが)
  2. 既に、報告書を第3版まで改定する様な対応を行っておりRene Solaとしてはこれ以上の対応はしないと社内決定した。(と中国側が言っていると斉藤氏が言っていた。)
そこで、弊社としてはこのままではレネソーラより実のある回答を期待できないことから公開質問状を準備し、質問を公開するとともに同社に対して誠実な回答を求めて行くという方針を決定致しました。公開質問状は近日中に日本語/英語/中国語でまとめ弊社ブログで公開する予定です。


現状、弊社、当該発電設備の電気主任技術者、パワコンメーカーであるABBの技術員、Rene Sola社の日本法人および中国本社の技術員による現場確認の結果、パワコン、DCメインケーブル、接続箱、ストリング延長ケーブルの絶縁抵抗値が十分に高い値になっているにも拘らず、設備全体の絶縁抵抗値が低い値になっており、DC部分の絶縁抵抗値が全体の傾向を支配していることが確認されております。更には、モジュール単体の絶縁抵抗値とストリングの絶縁抵抗値及び、接続箱にストリングが接続された状態の絶縁抵抗値が理論的に予想される関係になっていることから、DC部分の絶縁抵抗値が低い原因は、ほぼ全数のモジュールの絶縁抵抗値が低下していることによるものと考えられる状況になっています。その結果、設備全体の絶縁抵抗値がパワコンの設定値を下回ってしまうという状況が頻発しております。

はっきり言ってこの状態を現地でも確認した上でモジュールの問題を誤魔化そうとPCSやその他の部品の問題を示唆しようとするレネソーラーの態度には拭い難い不信感を感じます。既に、要素が切り分けられた状態でモジュールの抵抗が下がっていて、それによる漏電電流が大きくなっている事は確認済みです。

この状況下でもレネソーラ(Rene Sola)はパネル1枚あたりの絶縁抵抗値はIEC61215で定められた値からモジュールサイズを勘案し計算した値である約25MΩより高いという点を繰り返し主張しているようです。しかしながら、同社を含むモジュールメーカーは750MΩ~1000MΩを工場出荷時の規準としており、通常のパワコンの絶縁抵抗検出の設定などから考えても、特にセントラルインバーターのシステムで使用する際には、モジュールの絶縁抵抗値は出荷時の値の数分の1程度には収まって貰わないと実用上の問題がでるというのが実状です。このような状況を考慮すると、IECの最低限の規準と工場出荷時の規準の間に何らかの品質保証上の規準があるべきと考えます。そうでなくてはメガソーラーには使用できないモジュールということになってしまいます。また、使用開始後、数ヶ月で絶縁抵抗が著しく低下する状況は風雨の影響を考えても容易には受け入れ難く、製造や品質管理上に問題がなかったかも気になるところです。

<次回に続く>
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9 件のコメント:

  1. 同社の中国本社のサポートエンジニアが口を揃えて、モジュールの枚数が増えると設備全体の絶縁抵抗が下がるという基本的な常識を否定している場面の録音も保管しております。基本的な知識や経験なしにIECの規準を金科玉条にしてモジュールの販売を行っているのではないかと疑わせる内容です。これでは、実用的で意味のあるカスタマーサービスをするのは不可能なのではないかと心配してしまいます。

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  2. 今回の絶縁抵抗の低下は2016年3月の運用開始のわずか半年後の出来事です。レネソーラは同社の報告のなかでも環境湿度の影響に関して繰り返し言及していますが、通常の水没を伴わない環境湿度の影響が大きいとすると、樹脂で封じられたガラスとバックシールの間から水が容易に浸透する情況になっている恐れがあり、中長期のパネルの品質劣化を懸念させるものです。(PIDなど)

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  3. ReneSola(レネソーラ)の報告書を送りつけてきた営業担当者にもその上司にも連絡が取れない状態が続いています。会社代表電話では繰り返し「折り返し連絡をします。」と言っているにも拘らず

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  4. 上司の高梨さんという方から折り返し連絡を頂ける筈なのですが、本日に至るまで何の連絡もありません。昨年、一昨年と高崎まで出向いて接待までしてきた会社とは思えない豹変ぶりです。

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  5. 時間変動も考慮しなければなりませんが、PCSあたりの絶縁抵抗値が3kΩを下回ると発令される警告が毎日出ていることから、計算上のパネル1枚あたりの絶縁抵抗値は12MΩ程度であり、IECの規準の約25MΩを大きく下回っているようです。

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  6. 当該設備の2台あるうちの1台(PCS1)は875kWのタイプで約4000枚のパネルが接続されています。

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  7. 営業の新井良子氏と技術の斉藤氏が担当ということで、新井氏と斉藤氏の印が押された回答書なるものが営業の上司らしい高梨氏(Naohisa Takanashi)より送られて来ました。しかし、その後、新井さんに電話しても着信拒否らしく問題発生以来、一度も電話が通じていません。さらには、高梨氏は弊社に電話をする際には、個人の電話だという理由で非通知設定で電話をしてくる始末です。ReneSolaジャパンという会社はこのような態度で顧客対応をする会社のようで、一般的にはこのような会社に対しては最大限の警戒をもって付き合うべきだとは思います。

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  8. 2月15日に聞いた話として、高梨氏のパソコンは1月の間ずっと壊れていて客先からのメールが確認できなかったそうです。ReneSolaの日本法人で、営業が主たる活動のでしょうから必要な通信手段の確保はしてもらいたいところです。

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  9. ReneSola Japan夜逃げとの報道が出ております。
    以前から、退職した担当者のなりすましをしたりする会社でしたので、夜逃げくらいはするでしょう。パネルの製造者としてのReneSolaは依然存続しておりますが、他の報道などをみると予断を許さない状況のようです。弊社としては、将来のなんらかの保証問題に備えて同社および提携保険会社の窓口の確認を進めます。

    http://www.sankeibiz.jp/business/news/171126/bsc1711260735002-n1.htm

    一般論としては、窓口が無くなった以上、(誠実に対応する意思を期待するのは無理です。)何らかの問題発生時にはReneSolaよりも保険会社との話の方が円滑に進みやすいので倒産という形になった方が対応は容易になります。

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