2022年8月26日金曜日

ストリングの組み換えで発電量の改善

 皆様の太陽光発電所は順調に稼働していますか?

実は、太陽光発電所は必ずしも機器の性能が最大限発揮できる様な施工がなされているとは限りません。 寧ろ、コスト低減や知識や経験の足りない施工者により思わぬロスが発生している場合の方が多いです。

下の図は、最近ストリングの調査をさせて頂いた発電所の一部のストリング構成図です。
この発電所では、施工業者がストリング図を作成していなかったので、その調査から始めました。

ここの例は、典型的なもったいないものでした。 パワコン自体はHuawei製のMPPTが6個(12ストリング入力可能)のものであり、厳しい条件でもしっかりと発電量を確保できそうな良いものでした。 ところが、下の図の左側の様に全てのストリングが架台の上から下まで通ってしまっているので、前の架台の影の影響が全てのストリングに出てしまうというものでした。

これでは、全てのストリングに影の影響が出てしまい発電量は期待以下になってしまうことは必然です。 私達は、ストリングの組み換えを行い、下の図の右側の様に上下でストリングを分けると共に、影に入るストリングの組と影には入らないストリングの組を別々のMPPTに接続する様に致しました。 結果的には、夏の時期でも発電量の違いを納得してもらえる位の改善が見られました。 秋になる前に改善できて良かったと思っております。


この様な不適切なストリング構成は、比較的多く見られますので、気になる方は是非、一度調査をされてはいかがでしょう? 大規模な改修を伴わずに割と大きな改善効果が期待できますので、是非、お声がけ下さい。